母乳育児をしていると、「粉ミルクでも子供は問題なく育ちますよ。母乳と同じ成分が入ってますから。」って耳にしたことあるかなと思います。
本来は粉ミルクよりも母乳の方がはるかに赤ちゃんに対して完全食であり、なによりも精神を安定させ後の健全な人間形成にかかせない心の安定剤的な役割があります。
近年は、授乳による痛みからくるストレスによって、お母さんの精神がむしばまれ、無理に授乳を続けるよりも粉ミルクに切り替えたほうが総合的にみてプラスであるといった考え方が主流です。
そんなこともあり、「粉ミルクでも子供は問題なく育ちますよ。母乳と同じ成分が入ってますから。」は、助産師さんがお母さんに対して気遣ってくれている言葉なんですね。
が、しかし授乳初期のあの痛みを耐え、赤ちゃんの歯ぁカリカリ攻撃と戦いながら授乳を続ける私からみなさまに伝えたいことがあります。
結論から言いますと母乳は良いですよって話です。
なぜかと言いますと、粉ミルクって牛さんのお乳からできてますよね。
そもそも、牛の乳は牛さんの子供に対して完全食であって、人間に対しては成分が吸収しにくかったり、消化の過程で内臓に負荷がかかり過ぎたりと、あまりよくないことが多いようです。
粉ミルクは赤ちゃんにとって消化吸収し易いように成分調整はされていますが、母乳にはもちろんかないません。
そして、なにより粉ミルクがどういった経緯で日本で広まったか、といったところが重要なんです。
第二次世界大戦後、GHQっていう要はアメリカの人たちが日本人は小さいからもっと栄養をとらなければならないと考え、赤ちゃんに粉ミルクをあたえ、学校給食では牛乳とパンを食べることになりました。
この根底には、当時アメリカのミルク業界が力を持っていて、政治的な圧力があったみたいです。
そして、日本では粉ミルクは栄養価が高いって触込みの宣伝がばんばん流されて一気に広まったみたいです。
実際のところ数字的には栄養価が高いですが、それをどれだけ吸収できるかが問題なのです。
しかし、そもそも牛乳をしっかりと吸収できる地球上の民族は、長い年月を過酷な環境下の酪農や牧畜で生き抜いてきた、北ヨーロッパ圏の人々くらいなんですね。
なので、その他の人々は牛乳をしっかりと消化できなきて当たり前なのです。
よくあるのが、牛乳を飲んだときにお腹がゆるくなる症状です。
また、牛乳に適応していない人が、牛乳をたくさん飲んだからといってカルシウムをたくさんとれるものでもなく、逆にカルシウムを放出してしまうみたいなんですね。
昔から日本人は、木の実、根菜、野菜を主食とし、そのDNAを脈々と構築してきました。
ですので日本人が牛乳を摂りすぎると、体への負担が増し、様々な病気へと繋がるみたいなんですね。
粉ミルクは牛乳では無いにしても、牛乳から抽出されたものを使用していますので、少なからず何らかの影響があると考えられます。
しかし、粉ミルクで育った人が牛乳の悪影響を受けたかどうかは、長いスパンで調査しないとわからないのが現状のようです。
上記のとおり粉ミルクについて詳しく解明されていないことと、牛乳の性質のこともありますので、わたしは母乳しか信じません。
赤ちゃんに何をあたえるのが良いかは、それぞれ親の判断。
子供が自らの意思で物事を判断できるまでは、親しか子供を守れないのです。
最後に、母乳が出なかったり、重大な要因等により泣く泣く授乳を断念された方に対してはお気持ちをお察しいたします。
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